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2014 FIFA World Cup

いよいよ来月(平成26年6月)、World Cupがブラジルで開催される。今回は時差の関係で、予選の日本戦は早朝または午前中に試合が組まれているため、ビールを飲みながら応援するのが難しい状況になりそうだ。初戦のコートジボワール戦で勢いをつけ、ギリシャとコロンビアを撃破してもらいたい。

平成14年6月15日、新潟の地でワールドカップ決勝トーナメントの試合が開催された。A組を1位で通過したデンマークと、F組を2位で通過したイングランドとの対戦だった。共に、強豪が集中し死の組と恐れられたグループからの進出だった。
事前には、この新潟カードはイングランド対フランスになると予想され注目をされてていた。ところが、予選第一戦で前回優勝国のフランスがつまずいた。セネガル相手に0-1で敗れ、結局リズムをつかめないまま予選で敗退する大番狂わせが起こった。

この試合に合わせ、当時の白根市から仕事の依頼があった。スタジアムの脇で農産物や大凧合戦の写真を展示するテントを設営し、周辺でパンフレットを配布するなど、地元を世界にアピールするのが目的だった。我々有志4人は郷土宣伝の使命を帯びて、当日早朝から会場に駆け付けた。

大会随一の人気スター、デイビット・ベッカム要するイングランド戦であり、会場のビッグスワンスタジアム周辺は、世界中から様々な衣装をまとった観客が集まってきた。我々は、重大な任務を的確に遂行するため、テントの裏でこっそりと、かつ厳かに缶ビールで乾杯を行った。

テントを設営したのが試合開始の10時間前。それからしばらくは、テントの前でパンフレットを片手に呼び込みをやっていたが、閑古鳥状態。広場で踊ったり、ビールを飲んだり、昼寝をしたりしている観客は大勢いるのだが、農産物に興味を示してくれる律義者は皆無だった。

重要な任務ではあるが、暇には勝てない。悪友4人でミーティングが始まった。「世界が注目する一戦を前に、我々は誰も来ないテントで何をやっているのか」、「観客はこれからの試合に備え、それぞれ楽しそうに盛り上がっている」、「そんな環境のなか、我々男4人は自堕落なことをやっている」、「こんなことがあっていいのか」、「いいはずがない」、「我々だってベッカムの試合が見たいものだ」、「見たいじゃはじまらない。見ようではないか」、「しかしチケットなしではどうにもならない」、「あきらめるのは早い」、「可能性を探そう」、「当たって砕けろ。まずは行動だ」テントは無人営業状態として、4人でスタジアム周辺の探索をすることにした。

イングランド戦といえばフーリガン。その対策で全国から応援に駆け付けた機動隊員がほぼ5メートルおきに配置され、物々しい雰囲気となっていた。その機動隊員で囲まれたスタジアム周囲を、我々は侵入の可能性をつかむため歩き回った。
スタジアムを2周してみたが、予想以上の警備だった。侵入はおろか、スタジアムに近づくのも容易ではなかった。これ以上、歩き続けても成果はないどころか、機動隊員に怪しまれることになる。探索は中止して、テントに戻り再び緊急ミーティングとなった。

作戦は単純だった。我々4人には「当日ボランディアスタッフ」のネームプレートが配布されていた。それを首から下げ、商品の納入を装い通常ゲートからスタジアムに侵入することにした。4名それぞれ、商品の代わりにパンフレットが詰まった段ボール箱を抱え、タオルを頭に巻き配送員に変身した。一番年下の私が特攻隊長を務めた。ゲートで並んでいる観客の長蛇の列を「失礼します」とすり抜けた。「チケットを拝見いたします」と声をかけられたが、胸のネームプレートをつまみ「お疲れ様で~す。納品です。すぐ戻りま~す!」と元気一杯駆け足で手荷物検査場を通り抜けた。次に待っていたのはボディーチェックの警備員だ。先ほどと同じようにネームプレートを提示し突破した。

と思ったが、「もう一度見せていただけますか」と後ろから声が聞こえた。「うーん、おかしいなあ。このカードではここまで入れないと思うんですけどねえ」と若い警備員が不思議そうにカードを手に取り、無線機でなにやら相談を始めた。しばらくすると、ネイビーブルーのブレザーを羽織り髭をたくわえた初老のいかにもお偉方とおぼしき紳士が現れ、「このカードでは入ないんですよ。どうやってここまで入って来たんですか」と穏やかに少し怪訝そう顔で聞いてきた。「そういわれても私はボランティアでこの商品を運んで来いと言われただけなので・・・」と首をかしげながら我々は全力で退散した。

結局スタジアムでの観戦はあきらめ、早めに展示テントを撤収した。ビールを調達しTVでベッカムを拝むことにしたのだ。ふと目を覚ますと、試合が終わり、画面には他の番組が流れていた。試合の前半でイングランドが3点目を上げたことは何となくみんなが覚えていたが、いつの間にか悪友4人全員はTVの前のソファーで熟睡モードに入ったのだ。
夢の中で4人は、満員のスタジアムの熱狂のなかビール片手に歓声を上げていた。長い一日だった。(小島 正晴)
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