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待つわ

 去年の夏、土曜日のお昼時に津川の食堂に入った。当日、急に仕事の予定がキャンセルになったので、急遽Tさんを誘いゴルフに行くことにしたのだ。スタート時刻は13時。ゴルフ場の近くの国道沿いの食堂でランチにしてからプレーすることにした。12時に定食の注文をしたのだが、食事が運ばれてくるまで50分を要した。予想外の待ち時間に戸惑いつつも、Tさんと一緒にたわいもない話をしながらひたすら待った。土曜日で来客が集中し店員さん達が必死に対応している姿を目の前にして、催促はできなかった。ゴルフ場へは電話で事情を説明した。のんびりしたゴルフ場なので、ゆっくりと食べてきてくださいとのことだった。久しぶりに食堂でこれだけの時間待たされたが、不思議と懐かしい想いがした。

 大学の頃、担当のH教授は、エレベーターの「閉まる」のボタンは押してはいけないと我々学生達に指導していた。ヨーロッパでの生活が長い教授が言うには、「閉まる」のボタンを押すのは日本人の悪い癖で、はしたない行為に当たると厳しかった。確かにボタンを押さなくとも少々待つことができればドアは閉まる。しかし、ボタンを押さずにドアが閉まるのを待つのは、せっかちな人にとって結構難しい。

 アメリカのスーパーマーケットでの買物で困ることがある。駐車場が広大で、車を停めてから店に入るまでの距離が半端でない。店舗面積も巨大なため、商品を探すのにとにかく歩くことになる。しかし、脚を使って移動するのは健康に良いので、これは問題とは言えない。閉口するのがレジでの待ち時間だ。日本のレジ担当者のような、テキパキとしたスピーディーな対応を期待してはいけない。近所の奥様同士のおしゃべりのように、のんびりとお客と会話を交わしながら、実にゆっくりと仕事をしている。「急ぐ」という単語がないのかと思ってしまう。おまけにお客もお客で、買物の量が膨大で、恐ろしく時間がかかる。レジ待ち5分は普通で、下手をすると10分から15分は覚悟しなければならない。
   
 アメリカでの店舗視察の際に、視察ついでに買物をしてレジに並んだところ、待ちに待ってバスの発車時間ぎりぎりになったことがあった。会計を済ませ、全力疾走でバスに飛び乗った。汗を拭きながら大型バスのステップを登ったら、運転手に注意された。「ショッピングセンターで走ってはいけない。走るのは泥棒と警察だけだ」

 1994年のワールドカップ準々決勝をロサンジェルス郊外パサディナのローズボールスタジアムで観戦した。スタジアムは8万人収容で交通手段は車しかない。周辺のゴルフ場が巨大な臨時駐車場になった。しかし、白線が引いてあるでもなく、警備員がいるわけでもない。自分で空きを見つけ、そこに停めるだけなのだ。結果、当然のこと、ぐちゃぐちゃな状態で車がひしめくことになる。問題は帰りに発生する。我々の車の前後左右を挟むように別の車が停めてあるので、それらの車が動かない限りは、帰りたくても帰れない。どこもかしこもこのような状態で、いつになったら車が動かせるのか途方にくれることになる。しかし、不思議とイライラとした雰囲気にはならない。周りの車の持ち主が現われるまで、芝生の上で横になり昼寝をしたり、木陰で家族そろっておしゃべりをしたりなど、実に上手に待っている。そして、隣の車の持ち主が来ると、「待たせてごめん」、「全然問題ないよ」といった会話が交わされることになる。これが日本なら、警備員は必死に誘導をして、車は我先にと鼻先を割り込ませることになる。2時間以上待つことになったが、カリフォルニアの青空の下、心晴れ晴々と気持ちよく過ごすことができた。

 そういえば最近は待ち合わせでドキドキやイライラといった体験をする機会がなくなった。相手が来なければ携帯に電話かメールをするだけだ。
便利な世の中になり、待つことが激減している。せっかちな世の中になってしまったのだ。食事をファストフードで済ませたり、コマーシャルを飛ばしてテレビを見たり、エスカレーターを駆け上がったり、墨を摺らず墨汁で済ませたりと。

 ナショナルジオグラフィックの記事でこんなのがあった。タンザニア北部の原住民の取材のため、記者が現地の少年と会うことになった。キッチリとした日付や時刻の概念がないので待ち合わせに苦労したという。記者が約束の時刻に約束の場所に行くと、すでに少年は目印の大木の前で立っていた。記者は「待ったか?」と少年に訊いた。「いや、たった2、3日だけさ」彼は、月の満ち欠けで日数を計算し、待ち合わせに備えたということだ。(小島正晴)
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